国際ブランド | 基準レート平均値 | 順位 |
---|---|---|
VISA | 110.295円 | 3位 |
MasterCard | 110.114円 | 2位 |
JCB | 109.957円 | 1位 |
国際ブランド | 基準レート平均値 | 順位 |
---|---|---|
VISA | 111.222円 | 3位 |
MasterCard | 111.102円 | 2位 |
JCB | 110.864円 | 1位 |
2017年8月と2017年9月の「アメリカドル/円」基準レート平均値を算出した結果、どちらもJCBの基準レートが一番良いことがわかりました。
事前にインターネット上で調査したところ、今回のデータより前のものだとMasterCardの基準レートが一番良いという結果が多かったのですが、当記事投稿時の直近2カ月ではJCBの基準レートの方が良いことになります。
Contents
換算レートで考えると、どうなるの?
クレジットカードの海外キャッシング(外貨両替)であれば、金利は各クレジットカード会社は18%に設定されていますので、基準レートが一番良い国際ブランドを選べばいいことになります。
海外キャッシング
両替手数料(支払い金利):両替する外貨 × 基準レート × 金利
しかし、クレジットカード払いとなると、新しく出てくる海外事務手数料について考えなければなりません。
海外事務手数料はJCBの場合は1.60%と固定になっているのですが、VISAやMasterCardによって異なってくるのです。
そのため、クレジットカード払いでは海外事務手数料を加えた換算レートで比較しなければならないのです。
クレジットカード払い
換算レート:基準レート × (1 + 海外事務手数料)
日本円での支払い金額:商品代金 × 換算レート
ここでは、セディナカード/セディナカードJiyu!da!とVISAやMasterCardの海外事務手数料が最も低いイオンカードで比較してみたいと思います。
(セディナカード/セディナカードJiyu!da!も以前はVISA/MasterCardの海外事務手数料は1.60%だったのですが、残念ながら1.63%へと上がってしまいました。)
国際ブランド | セディナカード /セディナカードJiyu!da! |
イオンカード |
---|---|---|
VISA | 1.63% | 1.60% |
MasterCard | 1.63% | 1.60% |
JCB | 1.60% | 1.60% |
2017年8月 「アメリカドル/円」換算レート平均値
順位 | 国際ブランド | 海外事務手数料 | 換算レート平均値 | 1位との差 |
---|---|---|---|---|
1位 | JCB | 1.60% (セディナカード、 イオンカード) |
111.716円 | 0.000% |
2位 | MasterCard | 1.60% (イオンカード) |
111.875円 | 0.143% |
3位 | MasterCard | 1.63% (セディナカード) |
111.908円 | 0.172% |
4位 | VISA | 1.60% (イオンカード) |
112.060円 | 0.307% |
5位 | VISA | 1.63% (セディナカード) |
112.093円 | 0.337% |
2017年9月 「アメリカドル/円」換算レート平均値
順位 | 国際ブランド | 海外事務手数料 | 換算レート平均値 | 1位との差 |
---|---|---|---|---|
1位 | JCB | 1.60% (セディナカード、 イオンカード) |
112.637円 | 0.000% |
2位 | MasterCard | 1.60% (イオンカード) |
112.880円 | 0.143% |
3位 | MasterCard | 1.63% (セディナカード) |
112.913円 | 0.172% |
4位 | VISA | 1.60% (イオンカード) |
113.001円 | 0.307% |
5位 | VISA | 1.63% (セディナカード) |
113.035円 | 0.337% |
基準レートでJCBが1番良い上に、海外事務手数料もクレジットカード会社によらずに1.60%と最も低い値に固定されているので、やはり換算レートでもJCBが一番良い結果となりました。
それでも海外旅行でMsterCardを選ぶ理由
国際ブランドの中でシェアが1%しかなくて、使える場所が限られてしまうの。
これまでの検証から、基準レート、換算レートともにJCBが一番良い結果となりました。
しかし、単純に国際ブランドでJCBを選べばよいというわけではなく、やはり海外旅行ではMsterCardを選ぶべき理由があるんです。
JCBは国際ブランドの中でシェアが低い
※NILSON REPORT(2015年3月)のデータより
JCBは5大国際ブランド(VISA/MasterCard/JCB/AMERICAN EXPRESS/Diners Club)のうちの一つと言われていますが、たったの1%のシェアしかないんです。
中国の巨大な人口を背景に急激にシェアを伸ばしている中国発の国際ブランドの銀聯(ぎんれん)のシャア10%よりも低いありさまです。
最近では、アジア各国を中心に加盟店を増やしているとも聞きますが、まだまだ日本人が良く行く海外の観光地に限られてしまうというのが現状です。
これでは、いくら基準レート・換算レートが良くても、海外で使うメインカードとしては非常に使いづらいとしか言いようがありません。
MastercardはVISAに次ぐ世界No.2の国際ブランド
VISAの会員数と比べMasterCardの会員数は半分と言われており人気が低く、VISAに比べると少し影が薄い印象ですよね。
しかし、JCBに次いで、基準レート・換算レートが良かったMastercardはVISAに次ぐ世界No.2の国際ブランドです。
海外キャッシング(外貨両替)に使えるATM、取扱店もVISAに次いだ2番手となっていますが、実感としてはVISAと遜色なく使える場所で困ってしまうということはありません。
換算レートの差はポイント還元率で逆転してしまう
2017年8月、2017年9月 「アメリカドル/円」換算レート平均値ではJCBとMasterCardの差は0.172%しかありません。
これはクレジットカード払いで10万円使ったとしても172円の差でしかありませし、0.172%ぐらいの差だとクレジットカードのポイント還元率の差で逆転してしまうこともあります。
VISA/MasterCardのクレジットカードでJCBよりポイント還元率が良いものがあれば結果的に換算レートとポイント還元率を含めた実質的な負担は逆転してしまいますので、換算レートが一番良くてもJCBを選択すれば良いとは限らないのです。
基準レートを毎回確認するの必要はなし
ここまで読んでいただいた方の中には、クレジットカードを利用する日に一番、基準レートの良い国際ブランドを調べて使えばよいと考えた方もいるかもしれません。
しかし、クレジットカード利用日の基準レートが使われるとは限らず、大体2~3日後の基準レートが使われてしまいます。
そのため、わざわざ毎回、基準レートを調べるのではなく、基準レート・換算レートの平均値が良い国際ブランドを選択した方が良いのです。
今回は2017年8月、2017年9月 「アメリカドル/円」基準レート・換算レートしか調べた結果、平均値としてはJCBが一番良いという結果でした。
もちろん、JCBが使えるところであれば問題ないのですが、どうしても日本人が良く行く観光地など使える場所が限定されています。
そのため、JCBの次に基準レート・換算レートが良く、使う場所にも困らないMasterCardを選んだ方が良いと言えます。
アメリカドル以外の外貨通貨の基準レートは?
今回の調査で、まず「アメリカドル/円」基準レート・換算レートを調べてみたのは一応の理由があります。
2016年のSWIFT(国際銀行間通信協会)より発表された通貨別代金決済シェアでは圧倒的に42.1%とアメリカドルが一番シェアが高いことがわかります。
通貨別代金決済シェアが高いということはそれだけ入手しやすい通貨ということになり、基準レートや両替手数料がシャアの低い通貨よりも有利になります。
そのため、通貨別代金決済シェアが高いアメリカドルで比較して、基準レートが良い国際ブランドであれば、シャアの低い通貨でも基準レートが良いと考えられるのです。
(ただ、ユーロについてはアメリカドルに次いで31.3%のシェアがありますので、後ほど調査をして記事にまとめたいと考えています。)
まとめ
最後に要点をまとめてみます。
- 基準レート・換算レートが良い順番はJCB・MasterCard・VISA
- 海外で日本人が良く行く観光地しか行かない場合は、JCBが良い
- 世界中どこでも使いたい・汎用性を求めたい場合は、MasterCardが良い
今回の直近2カ月の調査では、基準レート・換算レートはJCBが一番良いという結果となりましたが、やはり使いやすさの点ではMasterCardが有利です。
また、今後はMasterCardの基準レート・換算レートが逆転する可能性もあります。
この点については、これからも引き続き調査を続けていきたいと思います。

主な特徴 |
|
---|---|
年会費 | 無料 |
国際ブランド | VISA/MasterCard/JCB |
ポイント基本還元率 | 1% |
海外ショッピング 実質手数料 |
VISA/MasterCard:0.63% JCB:0.6% |
為替レート | VISA/MasterCard/JCBの各レート |
総合評価 | ![]() |